フランス版氣志團?偏ったジャパニーズカルチャーに憧れて……ライズ・オブ・ザ・ノーススター参上!!

2015.09.25

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 「短ラン」「ボンタン」姿のフランス人ハードコアバンド!

フランスにおけるジャパンカルチャーの広がりは、毎年夏に開催される『Japan Expo』を通じて展開されるアニメやJ-POPなどが顕著だろう。ひと昔前だったら“オタク文化”として非常にコアなジャンルだったものが、今では20万人以上もの来場者をヨーロッパ中から集めるほどに成長したということは、間違いなく確立されたジャンルになったと断言できる。つまり、一部のヨーロッパ人、中でもフランス人にとっては日本の文化というのは愛すべきものとなっている可能性が高い。

そんな中、その日本に対する愛情が多少偏った形で表現された、とても興味深いバンドが先日フルアルバムをリリースした。それが今回紹介するライズ・オブ・ザ・ノーススターだ。

80年代を代表するマンガ/アニメ「北斗の拳」にインスパイアされた名前の彼らは、5人組のハードコアバンド。すでに二度の来日公演を行うほどの親日家で、来日の際にはミュージックビデオ撮影も行われている。そのうちのひとつが、先日発売された1stアルバム『ウェルケイム』にも収録されている「ウェルケイム(不良心理)」(原題:「Welcame (Furyo State Of Mind)」)だ。

短ランにボンタンという時代遅れな不良スタイルを外国人がしているというだけで面白い絵なのに、見覚えのある都内近郊を練り歩く映像は最初こそ笑いを禁じ得ないが、何度も観ているうちにそのクールなハードコアサウンドと相まって「これ……カッコイイじゃんか……」と思えてくるから不思議だ。

もちろん彼らの親日ぶりは単なる見掛け倒しではない。アルバム国内盤にボーナストラックとして収録されている「フェニックス」は、2011年3月11日の東日本大震災を受け、日本を勇気付けようと制作されたチャリティーソングだ。その歌詞もかなり胸熱な内容で、最後は「日本よ、災害に負けないでくれ」と締めくくられる。昭和の時代は「ガラは悪いけど根は優しい奴」こそがホンモノの不良だった。どこか義理人情を思わせる彼らのアクションは、もしかしたら我々が忘れつつある“古き良き時代の日本”の象徴かのかもしれない。

TEXT BY 西廣智一

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