つらいとき、悲しいときの一歩踏み出すきっかけに。丸本莉子が歌う“雨のち晴れ”の心

2015.09.17

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丸本莉子

ハイレゾ配信でデビューを果たした、シンガーソングライターの丸本莉子が先行配信楽曲「ココロ予報」「やさしいうた」を中心に構築した1stミニアルバム『ココロ予報~雨のち晴れ~』を発表する。彼女の気さくな人柄が感じられる、ぬくもりに満ちた全8曲を堪能してもらいたい。

INTERVIEW & TEXT BY ジャガー


まずは丸本莉子を知ってもらえる作品にしました

──1stミニアルバム『ココロ予報~雨のち晴れ~』が完成。落ち着いた楽曲が並んだ、ゆったり聴ける作品ですね。

丸本莉子 はい。今回はミドルテンポの曲を中心に収録しました。というのも、やっぱり私は自分の想いを乗せた言葉を聴いてもらいたいって気持ちが強いので、言葉が届きやすいテンポの曲を集めて、まずは丸本莉子を知ってもらえる作品にしました。

──制作はどのように進められたのですか?

丸本 上京したてのときに「ココロ予報」を作り、この曲をきっかけにいろんなことが自分のなかで広がっていった感覚があったので、この曲のテーマでもある“雨のち晴れ”……どんなにつらいことがあっても光は必ず訪れるんだよ、ということをアルバムでも表現できればいいなと選曲していきました。でも、選曲は本当に苦労して……さっきもお話したように今作では丸本莉子を知ってもらいたかったので、新曲は書き下ろしてないんですよ。今まで私が歌ってきた曲の中から、最大限今の私が表現できる曲を選ぼうと。

だからこそ、今の私でも自然に歌えてる

──では、曲を作った時間軸も関係なく?

丸本 そうですね。いちばん古い曲は「コトバ」で、高校生のときに書いた曲なんですけど、アレンジだけ変えて収録しています。自分から出てきた感情を歌っているので、昔も今も違和感なく歌えるんですよ。

──莉子さんはオリジナル曲を書き出した当初から不変的な想いを歌われているんですね。

丸本 そうかもしれませんね。高校当時、「アコースティックデュオとして一緒に活動していこう」って話をするぐらい仲の良かった人とすごいケンカをしちゃって。謝りたくて、よくふたりで練習していた橋に来てほしいと伝えたんですけど、結局来てもらえず。待ってる間、“もう来てくれないのかな?”“なんで素直になれなかったんだろう”って自分がやってしまったことへの後悔を歌っていたら「コトバ」が出来ました。“自分が素直になれなかったせいで人生で大切な人を失ってしまった……”とこれでも高校生なりに苦悩したんですよ(笑)。でも、今思い返してみるとこういう気持ちって年齢関係なく抱くことはあるんじゃないかなって。だからこそ、今の私でも自然に歌えてるんだと思います。

みんなで歌って共有したい

──そして、「心のカタチ」「歩いてゆけ」の2曲はstudio liveバージョンを収録。空気感までしっかり伝わる、生々しさが魅力的でした。

丸本 私を知ってもらうためにできることってなんだろう? って考えたときに、歌っているありのままを見せるのがいいだろうなと思って、studio liveという形で2曲歌いました。なかでも、「心のカタチ」は希望を歌っているのでライブで皆さんと一緒に歌えたらうれしいですね。

──訪問介護の仕事をなさっていたときに書いた曲だそうで。

丸本 そうなんです。2年間、訪問介護の仕事をしていたのですが、出会ってきた人皆さん飾らない素敵な笑顔を向けてくれて。そのときもらった温もりを歌にしたいなとサビを作りました。で、その後ぐらいに東北での震災があり、温もりを私が歌って届けるだけじゃなくて、みんなで歌って共有したいと一気に仕上げていきました。

向こうも好きでいてくれないとこんなに愛せない

──お話を聞く限り、制作面での苦労はあまりなく?

丸本 気持ちをストックして書き上げるタイプの曲は大丈夫なんですけど、「ココロ予報」みたいに何かテーマをもって取り組む場合は苦労しました。特に「僕の名前をつけてくれた日」はWEB動画番組のテーマソングとして“犬の気持ちを書いてほしい”と言われ……犬じゃないので苦労しました。

──アハハ、たしかに! では、犬の気持ちを莉子さんはどう解釈したのですか?

丸本 私もワンちゃんを実家で飼っていたので、すごく好きなんですよ。本当に愛しくて大切な存在。それで実家にいるときのことを思い返していくと、これだけ好きになるってことは、向こうも好きでいてくれないとこんなに愛せないよなって思い、私の気持ちとワンちゃんにこう思っていてほしいな、そう思われるように大切にしていきたいな、という視点で曲を書いていきました。

──そのワンちゃんのおかげですね。

丸本 大好きって気持ちはいつまでも残りますからね。私が飼っていたワンちゃんは16歳(人間でいうと80歳ほど)で亡くなってしまったんですけど、それでももっと何かできなかったのかなって思いますね。お母さんにダメって言われてたけど、こっそりおいしいものをもっと食べさせてあげれたらよかったなぁとか(笑)。

一歩踏み出さなきゃいけないときのきっかけ作り

──人であれ、ペットであれ、喜ぶ姿を見るとうれしくなりますもんね。楽曲制作で煮詰まったときの解決策ってありました?

丸本 あります! 曲が出来ないときは神社にお参りに行くんですよ。

──まさかの神頼み!(笑)

丸本 いい気分転換にもなるんですよ(笑)。上京してから変わらずお参りしている場所があって。そこには大きな木があって、その木に声をかけて、お賽銭をします。なんだかパワーをもらえる気がするんですよね。

──広島にいるときから続けていることですか?

丸本 んー……よくワンちゃんの散歩で神社に行くことはあったんですけど、そのときは軽く挨拶する程度でしたね。上京してからのほうがちゃんとやるようになったといいますか。負けそうになったとき、(神社に参拝することは)一歩踏み出さなきゃいけないときのきっかけ作りなのかもしれませんね。本当、人それぞれなんでもいいんですけど、例えばくじけそうになったときに私の歌を聴いて、頑張ってもらえるような……誰かのきっかけとなる作品になっていたらうれしいですね。

★丸本莉子が一問一答に挑戦した「5秒で答えて」はこちら!


リリース情報

2015.09.16 ON SALE
MINI ALBUM『ココロ予報~雨のち晴れ~』
AndRec

150917-YS-164202¥1,800+税
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プロフィール

マルモトリコ/広島県出身のシンガーソングライター。ハイレゾ先行配信を行ったメジャーデビューシングル「ココロ予報」は、「VICTOR STUDIO HD-Music.」「mora」「e-onkyo music」で初日デイリーチャート第1位という新人としては異例の3冠を達成。史上初のハイレゾ配信デビューという形で2015年夏、世に送り出されることになった。

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  • ジャガー

    ジャガー

    「M-ON! MUSIC」の編集/ライター/小言を言う係。音楽フリーペーパー「music UP's(現okmusic UP's)」の編集を経て、音楽雑誌「ワッツイン」へ。前身サイト「DAILY MUSIC」 への参加をきっかけにWEBの人になりました。