ポテンシャル高すぎ……。手軽で本格的な「風船楽器」の世界

2015.09.17

M-20150916-MK-2225

遊園地やイベント会場などで子供が泣いてでも欲しがる風船。ふわふわと宙に浮いている様子はかわいらしいが、「はじく」「つつく」というように遊び方はいたってシンプル。遊び飽きられた風船が部屋の隅でしぼみゆくその光景の切なさったら……。だいたいの人は成長とともに風船への大きな魅力を失っていくものだが、実は風船にはもっと素敵な楽しみ方がある。風船を使って本格的な音楽を楽しむことができるというのだ。観たら今すぐ風船に触りたくなる、超ハイクオリティな風船音楽の動画を紹介しよう。

 

◎風船をエレキベースと共鳴装置に!


風船が1弦エレキベースになっている……。11インチの丸い風船にアコースティック用のピックアップを取り付け、膨らませる前の細長い風船を弦にしている。風船の中には風船で作ったリゾネーター(共鳴装置)まで取り付けるという、かなりのこだわりよう。指に弦を巻き取り長さを調整することで音程をとっているが、なんと3オクターブ以上の音が出るのだとか。元々はカナダ出身の風船アーティスト、シーン・ルーニーさんが考案したもの。

 

◎風船の歌を風船で演奏すると……


1984年に大ヒットしたドイツのポップバンド、ネーナの「99 Red Balloons」をred balloons(赤い風船)でカバーするという一見わけのわからない試みだが、とにかく一度聴いてみてほしい。なんと風船だけでバンドのサウンドが再現されているのだ。メロディは風船から空気が漏れる音を利用し、パーカッションは風船を叩いたり割ったりして再現。トラック一つひとつの表情まで凝っていて耳にも目にも楽しい。

 

◎日本の風船楽器オーケストラ「バルーン・フィルハーモニー交響楽団」


舞台上に並ぶ風船がかわいいような不気味なような……。こちらはバルーン・フィルハーモニー交響楽団のコンサート。風船を使ったオリジナル楽器のみで構成され、舞台上を飛び交う風船を観ながら音楽を楽しむことができる、「息抜き」をコンセプトにした交響楽団なんだそう。1分15秒から楽器の解説が始まるが、音を出しながら飛んで行ってしまう「バル」ニオン、まん丸の風船にラッパが取り付けられた「バルホーン」など個性的な楽器が目白押し。指揮棒には加速度センサーが取り付けられていて、演奏開始の合図やレンポを無線信号で楽器に送ることができるのだそう。

 

想像以上のクオリティ……。しかもそれぞれ違った方法で音を鳴らしていて、風船楽器の音楽的ポテンシャルの高さを感じる。楽器の寿命は短そうだけど、その代わりコストと手軽さはピカイチ。いつも楽器を持ち歩くことは難しくても、ふくらませる前の風船ならいつでもどこでもいくつでも持っていけるし、演奏後は割ってしまえば超コンパクトに。個体にこだわらない、新しい付き合い方ができる楽器として風船楽器は大きな可能性を秘めているのかもしれない。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人