苦しんだ時期が結果としてポジティブなメッセージに繋がった、A.F.R.Oの『7th』

2015.09.04

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A.F.R.O

昨年、結成10周年を迎え、さあこれからだというときに闇期に突入してしまったというA.F.R.O。ところが、ニューアルバム『7th』はこれまでにないほどのハジケっぷりとトンガリ具合をみせる力作に。彼らはどうやって闇期を脱したのか。新作制作過程を7人が語る。

INTERVIEW & TEXT BY 猪又 孝(DO THE MONKEY)


やりたいことがみんなわからなくなっていて

──今回のアルバムは、いつ頃からどんな思いで作り始めたのですか?

SHUN 前作『アフロより愛をこめて』は、結成10年ということで周りの人たちへの感謝を込めた一枚だったんで、次は自分たちが楽しいことをやろうぜっていうノリだったんです。で、僕がトラックを作って「じゃあ、こんなのどう?」ってメンバーに投げかけても「シーン」みたいな。

NORIYA きれいに沈黙(笑)。闇期突入ですね。それが去年の秋くらい。

SHUN 振り返ってみると、これまでは自分たちのためというより、聴いてくれる人のことを考えて曲を作ってたんですよね。そしたら自分たちのやりたいことがみんなわからなくなっていて。

NORIYA そんななかで出来たのが「リスタート」で。これがきっかけでモヤが晴れていった感覚が強いですね。誰かのためというよりは、まずは自分たちがカッコいいとかテンションが上がるものを作っていくことが大事だと思って、そこからやんわりとメンバー間に原点回帰っていう共通意識が生まれ、アルバム制作に向かっていった感じです。

──エレクトロニカ×ラテンロックな「Life Goes On」も、そんな時期の葛藤を歌った曲のように思えました。

SHUN これは「リスタート」が出来た頃に、“これからも続けて行くぞ”っていう気持ちだったり、葛藤だったり、グチャグチャした心境をまずは表現したくて、ワンコーラスだけ、僕が歌詞と曲を書いてみたのが原型。最後の大サビは解放感がある転調をしてるんですけど、悩んで、悩んで、紆余曲折して開けたっていう心の移り変わりを曲調に落とし込みたかったんですよね。

今回は一曲一曲、どこかが尖ったもの

──今回のアルバムはいつもよりガチャガチャした感じの躍動感があるし、エッジーというか攻撃的な印象を受けました。

MASAYA 今までのアルバムとテイストが違うと思ってます。新しいA.F.R.Oというか、今までの枠を飛び出した曲たちを1個にまとめた感じがあって。

AMO 僕は今回、“変”っていうことを意識してたんです。変わるっていう意味と、なんか変だぞっていう意味。今までのA.F.R.Oの作品はどこか大衆受けを狙ったもので、最終的に丸くなっちゃってたところがあったんで、今回は一曲一曲、どこかが尖ったものにしていこうと。

SHUN 今回はセルフプロデュースというか、俺のやりたいことをやらせてくれとみんなにお願いして、思いきりわがままを言わしてもらったんです。じゃないと今までと変わらないと思ったので。

YUSUKE 7人の意見を採り入れてやってると、どうしても角が取れて丸くなってたところがあるんですよね。たとえば「Intro〜kickass〜」も、最初にSHUNが作ったトラックを聴いたときに「さすがに変わり過ぎかな?」と思って、SHUNを丸め込もうとした自分がいたんです。だけど、それだといつも通りだし。

“もう前しか見てねぇよ”くらいの気持ち

──続く「Just Do It」も疾走感のあるロックサウンドで新味でした。

SHUN これは楽器隊のメンバーがスタジオでセッションして作っていったんです。構成からセッションで作っていくのはほぼ初めて。ヒップホップとかの打ち込み音楽を生で表現するっていうところがA.F.R.Oの始まりだったんで、なるべくロック色とか生バンド感を避けてたところがあったんですけど、10年やってきてるし、さすがにもういいやと思って。

──UGとSATORUのラップもこれまでと違うテイストですね。

UG 前作まではメロラップみたいなのが多かったんですけど、それを一旦やめたんです。僕がいちばん好きなのはヒップホップのラップなので。聴いてくれる人にいろんな面で「この人は器用だな」とか「カッコいいな」って思ってもらえるようなラップを意識してました。

SATORU 僕は今回、ダミ声成分を抑えたんです。歌詞に関しては、前作よりも自分たちの素の部分が出せてるというか、自分の心の声が表現できたと思ってますね。いろんなタイプの楽曲が入ってるけど、自分たちの言いたいことは一貫して言えてるし、“もう前しか見てねぇよ”くらいの気持ちで書いたものが多いので、すごく前向きなアルバムになったと思います。

後ろから拭くの? とか(笑)

──本作はメジャーで3枚目、インディーから数えるとミニアルバムを入れて6枚目のアルバムです。なのに、タイトルが『7th』というのがややこしいんですけど(笑)。

NORIYA メジャー以降で数えて、シングルを入れると7枚目なんですよ(笑)。あとはメンバーが7人っていうのもあるし、1週間も7だし、音階も7。あと、北海道旗のシンボルが七芒星なんです。360度は7で割り切れないから七芒星は正七角形じゃない。その“割り切れない”とか“いびつ”っていうのがA.F.R.Oに通じるのと、七芒星には不可能を可能にするという意味が込められているそうなので、そこにあやかって付けたんです。

──闇期を経てアルバムが完成したわけですが、今のバンド内の空気はどうですか?

YUSUKE 「Life Goes On」のミュージックビデオの最後の大サビのところ。あそこはカメラをまったく意識せず7人で純粋にBBQを楽しんでるんですけど、あの空気感に近いと思いますね。

SHUN こないだもしょうもない話で盛り上がって。ウォシュレットを使う・使わないで1時間くらい喋ってたもんね。

AMO みんな、お尻の拭き方は? 後ろから拭くの? とか(笑)。

SHUN そんな中学生みたいな話をして笑ってるんですから(笑)。俺たち、やっぱり仲良いなぁーと思いますね。

★A.F.R.Oが一問一答に挑戦した、動画企画「5秒で答えて」はこちら!


リリース情報

2015.08.26 ON SALE
ALBUM『7th』
トイズファクトリー

150903-YS-224002¥2,500+税
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ライブ情報

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プロフィール

アフロ/NORIYA(vo)、UG(vo)、SATORU(vo)、SHUN(b)、YUSUKE(g)、MASAYA(ds)、AMO(DJ)。2004年に北海道・札幌で結成。2012年7月にシングル「北風サマー」でメジャー・デビューを果たす。アーティスト名は“A FUNKY RHYTHMIC ORGANIZER”の略。

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