デュラララ!!への作品愛を感じる、豊永利行の「Day you laugh」

2015.08.16

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豊永利行

TVアニメーション「デュラララ!!×2 転」のオープニング主題歌「Day you laugh」。前作シングル「Reason…」同様、「デュラララ!!」の世界観を存分に味わえる楽曲となっている。

INTERVIEW & TEXT BY ジャガー


どういう共通認識があって生きているのか

──2ndシングル「Day you laugh」が完成しましたね。

豊永利行 しかも、TVアニメーション「デュラララ!!×2 転」のオープニングテーマを任せていただいて。実はすべてドッキリなんじゃないかと、正直気持ちはフワッフワしてます(笑)。前作シングル「Reason…」もPS Vitaゲーム「デュラララ!! Relay」の主題歌として同作品のために書き下ろしたので、群像劇という点は踏襲しつつ、アニメは起承転結の“転”を迎え、あらたなキャラクターが登場したり、大人組も積極的に物語に絡んできて、より群像劇らしい展開を見せるので、さらに一歩踏み込んで、キャラクターたちがどう生きているのか、どういう共通認識があって生きているのかを考えながら楽曲は制作していきました。

──では、「デュラララ!!×2 転」(以下「転」)の内容は事前に把握した状態で?

豊永 大森貴弘監督や横山朱子プロデューサーからあらすじぐらいは聞いていましたが、視聴者の皆様と同じ気持ちを共有できるように“「転」で起こりうることはなんだろうな?”と竜ヶ峰帝人を演じてきた経験をもとに書かせていただきました。ストーリーに対しての時間軸や登場人物たちの絡みが複雑に入り乱れているようで、実は一本の線で繋がっている。そんなギミックの多い作品なので、比較的「Reason…」は焦点を当てた人物が明確だったんですけど、今回はどのキャラクターにも当てはまるように歌っています。

その信念はどんなことがあっても貫かれている

──登場人物全員がキーパーソンであり、展開スピードの速い「デュラララ!!」ならではですね。

豊永 そうですね。あと、歌詞だけでなく曲も世界観に合わせて、ロックでアダルトな雰囲気が出るように意識しました。

──“アダルト”というのは?

豊永 大森監督から「ロックな感じで」というオーダーをいただいて、切り裂く鋭いロック曲に挑戦しようと思ったのですが、やはり出演している以上、自分が歌う意味……ロックにプラスアルファが必要だと思ったんですね。それをどう表現するか? を考えていくなかで各キャラクターの内面にフォーカスしてみると、どのキャラクターも突飛なことをしでかすものの(笑)、自分の正義を持っている。その信念はどんなことがあっても貫かれているので、そういった考え方って“大人だな”って。

──なるほど。同シリーズで豊永さんは竜ヶ峰帝人を演じていますが、作品と距離が近いことで描きづらくなることはありますか?

豊永 何も考えずに書いちゃうと、どうしても帝人目線になってしまいますね。なので、「Day you laugh」では一瞬帝人くんを遠くに置いて、全体を客観的に見なきゃいけないことはありました。

誰に感情移入するかによって聴こえ方が変わる

──歌詞では、“街”と書いて“ヨノナカ”と読ませる。これは池袋を舞台に様々なドラマが繰り広げられる「デュラララ!!」そのもので。

豊永 “街=マチ”だと、あまりにもったいないなと。そこで生活する人々もそうですが、作品の舞台である池袋という場所は街そのものが生きもののような感じがするんですよ。昼と夜で印象もがらっと雰囲気が変わりますし、「デュラララ!!」としては池袋で起こることがすべてですし。あと、どのキャラクターにも当てはまる言葉としては“裏表の無いCoinが回った”ですかね。彼ら、彼女たちの行動は明確な答えを求めていなかったりするので。

──“僕”と“僕等”の違いは?

豊永 まずは主人公を限定したくなかったので、一人称と複数形とを使い分けています。それで僕のなかのイメージとしては、“僕等”はTo羅丸、ブルースクウェア、黄巾賊、ダラーズといったチームとして徒党を組んでいる人たちにフォーカスを当てています。ただ、複数人の見方も、この作品に置いてはいっぱいあるので、そのどれもに当てはまるように言葉選びには気を使いました。で、“僕”はいち個人なので、単独で動くセルティ、岸谷新羅とか。「ここはあのグループのことかな?」「それともあの人かな?」と誰に感情移入するかによって聴こえ方が変わると思うので、面白いんじゃないかと思います。

一斉にものが飛んでくる初めての恐怖も味わいましたね

──ミュージックビデオ(以下MV)についてはいかがですか?

豊永 ディレクターさんからは「光と陰の二面性をテーマに、何かにあらがう姿を表現したい」とお話いただいて。コンセプトは理解できてたんですけど……実はMVが完成するまで、どういう絵になるか想像つかなくて(笑)。ひとつに繋がるまでははっちゃけたシーンと落ち着いたシーン、両極端なものの撮影をしていたのでどうなるのかなと不安に思いながらの撮影だったので、ディレクターさんには本当にごめんなさいと謝りたいですね。

──(笑)。撮影で印象的なシーンはありますか?

豊永 初めてカメラマンさんを飛び越えたことですかね。テーブルの上からジャンプするシーンではカメラを飛び越えているので、蹴っ飛ばしたらどうしようって怖かったですね。あと、周りに紙とか小物がいっぱい飛んでるんですけど、僕の下でスタッフの皆さんがそれぞれ備品担当を決めてせーので投げてくれてるんですよ。合成一切なしで楽しかったんですけど、周りから一斉にものが飛んでくるという初めての恐怖も味わいました。

──さらに今作にはファンの間で名曲と名高い「花」の続編、「91cm」も収録されています。

豊永 「花」の続編という位置づけに僕がしてしまったことで苦労しました。近過ぎず、遠過ぎず、その絶妙なバランスが難しかったですね。花が成長したらどうなるのか、ちょっとメルヘンチックでロマンチックな方向にシフトしています。どちらかというとインディーズで活動していたときからの音楽性に「91cm」は近いので、「Day you laugh」で初めて豊永利行を知っていただいた方にもこういう一面もあるんだと感じてもらえるシングルになったんじゃないかなと思います。

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リリース情報

2015.08.12 ON SALE
SINGLE「Day you laugh」
アニプレックス

150815-YS-231502[初回生産限定盤/CD+DVD]¥1,600+税
150815-YS-231501[通常盤/CD]¥1,200+税
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プロフィール

トヨナガトシユキ/1984年4月28日東京都生まれ。俳優、声優、歌手、パーソナリティなど、表現者として多岐にわたる活躍を見せる。2014年12月にシングル「Reason…」で待望のメジャーデビューを果たした。

オフィシャルサイト

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    ジャガー

    「M-ON! MUSIC」の編集/ライター/小言を言う係。音楽フリーペーパー「music UP's(現okmusic UP's)」の編集を経て、音楽雑誌「ワッツイン」へ。前身サイト「DAILY MUSIC」 への参加をきっかけにWEBの人になりました。