体裁を気にせず、BLUE ENCOUNTの今をすべてさらけ出したフルアルバム

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BLUE ENCOUNT

聴き手の感情を揺さぶる音楽、熱のこもったメッセージを投げかけるライブで注目を集めるBLUE ENCOUNTがメジャー1stフルアルバム『≒(ニアリーイコール)』を発売した。今回はメンバーを代表して、田邊駿一(vo、g)、辻村勇太(b)のふたりが同作について語る!

INTERVIEW & TEXT BY ジャガー


フルアルバムを出したいという願望は強かったし、制作意欲も前からあった

──インディーズ時代から考えると、フルアルバムは2作目。メジャーとしては1作目となる『≒』が発売されました。

田邊駿一 2014年に発表したフルアルバム『BAND OF DESTINATION』は、インディーズ時代の楽曲に新曲を添えてさらに良くして送り出した“けじめの作品”だったので、僕らの感覚からするとベストアルバムに近い感じがあったんですね。なので、イチから(アルバムに向けて)作ったのは今回が初めてで。フルアルバムを出したいという願望は強かったし、制作意欲も前からあったんですけど、いざその場面に直面してみると何をどうすればいいかわからなくなってしまいまして。相当苦労しました。

辻村勇太 「本当にこれでいいのか?」っていう自問自答を何度も繰り返して。焦った田邊が俺らに絡むようにぶちまけた時期もあったんですよ。

──どんな状況だったのですか?

田邊 既存の「DAY×DAY」「MEMENTO」「ロストジンクス」「もっと光を」を今作には入れようとは思っていたので、いかに邪魔せず間を縫っていくかという見解に最初はなったんです。で、1月〜2月の間で「JUMP」「TAKEN」「HEEEY!」の3曲が出来たんで7曲合わせて聴いてみると、ピンと来ず……何か面白くないなと田邊なりまして(笑)。それでモヤモヤがどんどん溜まっていき、3月入ったぐらいで僕がリハ中にメンバーやスタッフさん全員がいるところで自分だけで抱えていたモヤモヤを全部出しちゃったんですね。もう、悪態ついて完全なる絡み酒のような状態でした(笑)。

辻村 「朝からなんだよ、こいつ!」って。正直、そのとき僕たち他のメンバーは曲も出来ていってるから順調だと思ってたんですよ。だけど、そこで違和感をいち早く感じ取ったのが田邊で。で、急に態度が悪くなるという(笑)。

“噛み砕かないでいい”アルバムにすべき

──その違和感とは?

田邊 「単純にテンションが上がらない」って話をしました。BLUE ENCOUNTの真面目な面しか出てないんじゃないかって。

辻村 言われてみると、たしかに衝動が足りなかったんですね。聴いた瞬間、ドキッとさせる部分が見えづらいと言いますか。

田邊 気負いし過ぎて、全体像ばかり考えていたんですけど、自分たちの最大限を出しきった一曲を作っていって“噛み砕かないでいい”アルバムにすべきだろうと。そこで最初に出来たのが、ライブへの想いを歌った「LIVER」で。そこからはスムーズに進んでいきました。

──「LIVER」はひと筋縄ではいかない展開の多さが聴きどころのひとつじゃないですか?

田邊 天邪鬼な部分がありまして、思い通りにいくと思うなよ! と(笑)。

辻村 あと、演奏に関してはみんな我よ我よと出たがりで、うまく噛み合っていなかったりもしてたんですけど、ようやく交通整備されましたね(笑)。メンバー全員第一としてメロディが生きることを考えているので、そのバランスが今作ではうまくとれたんじゃないかなって思います。僕はギター(江口雄也)とよく話すんですけど、攻めたいところが一緒なんですよ。「バンドインしてからの、最初どうする?」みたいな。「ここでギターがいくなら、じゃこっちはベースを出したい」とか話をして、試して、調整してっていうのがうまくいきました。

“完結させない”っていう気持ちが強くて

──そして、バンドなんだけど、極上のポップスを鳴らしていたり、シンプルなバラード曲もあり。音楽的な意味でも振り幅がありますよね。

田邊 悪態ついてでもカッコいいアルバムを作りたいって思ったときに、ふとELLEGARDENの『BRING YOUR BOARD!!』の帯に書いてあった“メロパン?エモ?ロック?かっけーならなんでもいーよ!!”を思い出したんです。俺ら全員エルレが好きなんですけど、俺は高校のときにそのアルバムを聴いて、バンドやろうって思ったんですよ。キャパ越えせずにいいと思ったものをなんでもやる。今回、そこに立ち返れた気がします。

辻村 しかも、振り幅があることで棲み分けができてるから曲がいっそう生かされてますよね。「SMILE」で浄化されてからの「もっと光を」なんかは、シングル以上にメッセージが入ってきますし。自分たちの曲ではありますけど、背中を押してもらえるんですよ。それはすごくありがたいことだなって思います。

田邊 “完結させない”っていう気持ちが強くて。最初はバラードで終わらせようかとも思ってたんですけど、それは自分たちらしくないなと。ライブを「もっと光を」で終わらせてるように、希望的なラストにしたかった。この曲はライブでやっているおかげでもあって、パワーバラードぐらいに成長しているんですよね。だからこそ、この曲をもってアルバムを終えたかったんです。

新しいことになんでも挑戦していきたい

──個人的には「EVE」を聴いて、普段はこんな一面もあるんだなとホッとしましたよ。

田邊 あはは、こういう一面もありますよ? バラードはずっと戦っていきたいんですよね。実は、今BLUE ENCOUNTはバラード渋滞を起こしていて。まだ出していないだけで、やりたいバラードはいろいろあるんですよ。そのなかでも、いちばん出したかったのが「EVE」。シンプルな表現から逃げたくなくて、クリアに歌いましたね。“悪い感じ”を前面に出して歌っている「TAKEN」との対比も面白いと思いますし。

──バンドとして、これだけ様々なタイプの楽曲があるというのは、変身願望みたいなものがあるのでしょうか?

田邊 というよりも、新しいことになんでも挑戦していきたいってほうが強いですね。僕はモノマネも好きだったりするんで、歌い方も曲によって全部変えたいぐらいなんですよ。

辻村 「HEEEY!」の中盤でコール&レスポンスみたいなのがあるんですけど、途中むっちゃ低音でいい声が入ってるんですよ。

田邊 “アーイ ネバー クラァーイ”です(笑)。

──小ネタもちゃんとあるんですね(笑)。カッコ良さももちろんありますが、BLUE ENCOUNTはお茶の間感もありますよね。

田邊 うれしいですね。ライブも楽曲もそうですけど、帰って来れる場所でありたいので。これからも誰かの“居場所”としていられるように、さらけ出していきたいと思います。

★BLUE ENCOUNTが一問一答に挑戦した、動画企画「5秒で答えて」はこちら!


リリース情報

2015.07.22 ON SALE
ALBUM『≒(ニアリーイコール)』
キューンミュージック

150724-YS-170403[初回生産限定盤/CD+DVD]¥3,333+税
150724-YS-170402[通常盤/CD]¥2,600+税
詳細はこちら


ライブ情報

TOUR2015-2016「≒U」
11/13(金)愛知・Zepp Nagoya
11/23(月)北海道・札幌 KRAPS HALL
11/28(土)香川・高松オリーブホール
11/29(日)広島・CLUB QUATTRO
12/04(金)宮城・仙台darwin
12/06(日)新潟・LOTS
12/13(日)福岡・Zepp Fukuoka
12/18(金) 大阪・なんばHatch
[2016年]
01/16(土)東京・Zepp Tokyo
01/17(日)東京・Zepp Tokyo
詳細はこちら


プロフィール

ブルーエンカウント/田邊駿一(vo、g)、江口雄也(g)、辻村勇太(b)、高村佳秀(ds)。熊本発、都内在住4人組エモーショナルギターロックバンド。 熱く激しくオーディエンスと一体となる<熱血>なパフォーマンスがライブシーンで話題を呼び、次世代エモロックシーンを担うバンドに成長。2014年9月10日に発売した EP『TIMELESS ROOKIE』でメジャーデビューを果たす。

オフィシャルサイト

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  • ジャガー

    ジャガー

    「M-ON! MUSIC」の編集/ライター/小言を言う係。音楽フリーペーパー「music UP's(現okmusic UP's)」の編集を経て、音楽雑誌「ワッツイン」へ。前身サイト「DAILY MUSIC」 への参加をきっかけにWEBの人になりました。