名もない俺らに帰る場所はない──。SPYAIRの決意に満ちた痛快ロックチューン!

150717-YS-022801

SPYAIR

日テレ×Hulu共同製作ドラマ「THE LAST COP/ラストコップ」主題歌としても注目を集める新曲「ファイアスターター」。苦しんだこと、つらかったこと、負の感情を包み隠さずさらけ出すことで、これまで以上に前へ進もうとする決意を感じられる一曲だ。

INTERVIEW & TEXT BY 大庭利恵


頭の中で映像化して、それに合う音を作ってみようって感じ

──日テレ×Hulu共同製作ドラマ「THE LAST COP/ラストコップ」主題歌としてもオンエアされましたが、楽曲制作にあたってテーマ的なものはあったのですか?

UZ ドラマ側からはとにかく「SPYAIRらしいロックなサウンドを」ということだったので、 “俺ららしいサウンド”ってどんな音だろう? という部分に重点を置いて考えましたね。主題歌というのもあって、多くの人に聴いてもらえるチャンスだし、ある意味あらたなる一歩になるわけですから。

──あらたなる一歩というのは?

UZ 去年活動が止まっている間、ずっと曲を作れてなかったんで、「ROCKIN’ OUT」で始動後初の作品を出せたものの、結構つまづいちゃって。どうあがいても、なかなか自分が気に入る曲が作れなかったときに、今までと違う手法をとってみようと思ってイメージしたのが、ヒーローが悪役と戦って地球を救うみたいなざっくりとしたストーリーで。それを頭の中で映像化して、それに合う音を作ってみようって感じでやってみました。

──映像から曲作りをしたのは初めてだったんだ。

UZ そうですね。でも、ドラムから始まるビートを打ち込んでみたら、すんなりと次のリフも出てきましたね。

MOMIKEN ずっとUZが「書けない」って言ってて、悩みながらも作ってるのはわかってたんですけど、ある日「出来た!」と送ってきたのが、「ファイアスターター」だったんですよ。このビートに、あのギターリフが重なった抜けるようなサウンドを聴いたとき、なんか“勝った”って気持ちになったんですよね。

“SPYAIRの”という肩書きが外れることはない

──自分たち自身に勝ったってこと?

MOMIKEN そうですね。いちばん苦しいところから抜け出せたと思ったんです。それを聴いて、すぐにサビの“名もない俺らに帰る場所はない”というフレーズを書き上げて。

──それは、どういう気持ちから生まれた言葉なの?

MOMIKEN 去年(活動停止していたとき)、IKEが音楽と離れようとしたときに、地元に戻ってたんですよ。でも結局そこでも“SPYAIRの”という肩書きが外れることはないし、帰る場所はないんだってわかったっていうような話をしていて。その感覚は俺にもあって。“もう俺らは燃え尽きるまで走るしかない”ってことを伝えたくて。

──それが、バンドとしてのメッセージだったんだ。

IKE こういう気持ちで一緒に頑張ろうみたいな話をしたわけじゃないんですよ。でも結局同じ気持ちだったんですね。初めて歌詞をもらったとき、俺たちもっと上にいけるんだ、SPYAIRって名前をもっと世の中に認識させていきたい、奮起しようぜっていうMOMIKENからのメッセージだと思いましたからね。

この曲に自分自身も、ちょっと救われたかな

──レコーディングのときは?

IKE バンドの名前は世の中にまだ届いてないって意味だと思って歌いました。

MOMIKEN 先にこれを説明して歌ってもらうのがいいのか、ボーカリストの解釈で歌ったほうがいいのかって悩みどこなんですよね。だって、みんなのもとに届くときに、いちいち俺はこういうことを思って書きましたって説明しないわけじゃないですか。だったら、IKEが歌詞を読んで思った気持ちを歌ったほうが届くんじゃないかなと思うんですよね。

──それぞれが、この曲に込めた想いがあるわけですね。

KENTA 実は、このドラムも今までのSPYAIRにはない表打ちを使ってて、最初聴いたとき、あまりにも新鮮でびっくりしましたからね。

IKE そうなんだよ……。俺も、UZが曲を書けないって言ってたの知ってたし、活動を再開することは決まったけど、まだモヤモヤしてて、霞がかってる状態だったのに、よくこんな疾走感のあるビートの曲を作れたなと思って驚いたんだよね。こんな状況でも、この人こんな作れるんだって、ちょっと尊敬した(笑)。

UZ この曲に自分自身も、ちょっと救われたかな。これ作れるんだ、よかったって。

“俺、これ知ってる”って思ったんですよ

──いい機会なので聞いてしまいますが、UZさんは“曲を作る=人生”みたいなタイプでしょ? 他のことを我慢しなくちゃいけなくても、いい曲が作れれば別に問題ないって感じだと思ってたから、作れないときの精神状態はどういうものか知りたくて。

UZ 今でも思ってますよ……曲作りをするために生きてるって。曲を作ることでしか得られない快感ってものがあるし、それがライブに繋がっていくってわかってても……(活動停止中は)エネルギーを向けられなかったんですよね。自分でも意外なほど作る気になれなかった。バンドがなかったら、俺曲作らないんだなって改めて思った。音楽が人生なんじゃなくて、バンドが人生なんだなって。

──バンドが動き出すことになって、作れない時期からアイドリングしつつ生まれたのが、この曲だったと。

IKE 初めて曲を聴くときって(それがどんな曲かは)知らないじゃないですか。だけど、“俺、これ知ってる”って思ったんですよ。俺が知ってるSPYAIRが見えたし、まだ探り探り歌ってた時期だったけど、それまで歩いてきたSPYAIRという道を指標にしたのがこれだったんですよね。

ずっと変わらない俺たちの音楽に賭ける想い

──そっか、それぞれが悩み迷って作り上げたものにIKEの歌が乗って、ようやく完成したってことだ。

UZ まさに、その通りです。誰ひとり欠けても、この曲は生まれないってことなんです。

──そして、1万人の野外イベント『JUST LIKE THIS 2015』に向けて、「Just Like This」を2015年バージョンとして再録したのは?

UZ インディーズのときにストリートライブをやり続けていて、デビューが決まって、栄公園(名古屋)に2000人を集めてインディーズ最後の野外ライブをやったときに初めて披露した曲なんです。それまで支えてくれた人だったり、ストリートライブへの想いを込めた曲で、俺らにとってすごく大切な一曲で。あれから5年経って、1万人を集めての野外ワンマンをできるようになって、新しく俺らのファンになってくれた人たちにも、ずっと変わらない俺たちの音楽に賭ける想いっていうのを改めて伝えたいなと思って再録することにしたんです。

──1万人へ向けた壮大なメッセージですね。
IKE 初めて歌った日から5年を経て、“今”の俺たちを詰め込んだ「JUST LIKE THIS 2015」をこうやってまたみんなの前で歌える喜びを、この曲と野外イベントっていうものに込めて伝えたいですね。

★SPYAIRが一問一答に挑戦した、動画企画「5秒で答えて」はこちら!


リリース情報

2015.07.22 ON SALE
SINGLE「ファイアスターター」
Sony Music Associated Records

150717-YS-022802[初回生産限定盤/CD+DVD]¥1,389+税
[通常盤/CD+DVD]¥926+税
詳細はこちら


ライブ情報

JUST LIKE THIS 2015
08/08(土)山梨・富士急ハイランド コニファーフォレスト
詳細はこちら


MUSIC ON! TV(エムオン!)
150601-YS204201

音楽チャンネルMUSIC ON! TVのプログラム「サキドリ!」にSPYAIRが登場!

「サキドリ!」
[初回放送]毎週月曜~金曜 24:00~24:30
[リピート]毎週火曜~土曜 7:00~/翌週月曜 19:00~
※MUSIC ON! TVはスカパー!で放送されている音楽チャンネルです。

【月刊 SPYAIR】
番組が注目するアーティストを1ヵ月通してご紹介! バラエティに富んだ企画や作品についてのインタビューなど、週替わりで様々な内容・⾓度からアーティストの魅⼒をお届けします。

【第1週】7/06(月)~7/10(金)
【第2週】7/13(月)~7/17(金)
【第3週】7/20(月・祝)~7/24(金)
【第4週】7/27(月)~7/31(金)
※内容は週替わり/各1週間、毎時同じ内容をオンエア


プロフィール

スパイエア/IKE(vo)、UZ(g、programming)、MOMIKEN (b)、KENTA (ds)。愛知県出身4人組ロックバンド。2005年結成。2010年8月にシングル「LIAR」でメジャーデビュー。

オフィシャルサイト

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人