心を大きく揺さぶる、SKY-HI流の夏ソング「Seaside Bound」

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SKY-HI

よりエモーショナルに──。リスナーの心を揺さぶる歌、感情に訴えかける歌を念頭に置いて制作されたニューシングル「Seaside Bound」。今作の制作過程について、SKY-HIが語ってくれた。

INTERVIEW & TEXT BY 大野貴史


ロックっぽいエモさを強調したベースミュージック

SKY-HI エモいでしょ?

──エモいです、すごく。聴くと心を揺さぶられると言うか。

SKY-HI この「Seaside Bound」を作るにあたって、まず最初に意識したのが、まさにそこだったんです。とにかくエモーションを大切にしたかった。中学生の頃、グリーン・デイだったりSUM 41だったり、ざっくり言えばメロコア的なバンドが好きだったんだけど。そういうバンドの曲ならではのコード感ってあるじゃないですか。

──気持ちをぐわっと持っていかれるような感じ?

SKY-HI そうそう。しかもメロディはシンプルで演奏は熱い、みたいな。そういうサウンドにしたかった。だから今回はSONPUBにトラックのプロデュースをお願いした。

──1stアルバム『TRICKSTER』収録の「TOKYO SPOTLIGHT」以来のタッグですね。

SKY-HI SONPUBには“ロックっぽいエモさを強調したベースミュージックを作りたいんだけど”っていう、めちゃくちゃなお願いをしました(笑)。いろいろな要素を混ぜ込んだベースミュージックにしたくて。で、それができるのは世界中でSONPUBしかいないと思って。

“エモい”ということについて徹底的に考えた

──クラブミュージックでありダンスミュージックであるけれど、それと同時にメロコアのように感情的。

SKY-HI というものを作りたかった。普通なら「TOKYO SPOTLIGHT」からの流れや、あと「Seaside Bound」っていうタイトルから考えると“イエ〜! 夏だぜ! 海だぜ! パーティだぜ〜!”っていう楽曲になってそうじゃないですか。

──でも全然そうじゃない。もっとシリアスな内容ですね。その理由は?

SKY-HI 簡単に言ってしまうと、そういう楽しいだけの楽曲では感情に訴えることができないから。聴く人の感情を揺さぶることができないから。繰り返しになるけど今回は“エモい”ということについて徹底的に考えたんですよ。疾走感や高揚感をメロディやサウンドで表現して、さらに何が必要かなって考えたときに“切なさ”を加えなきゃって思って。夕日が沈んでいくとき。夏が終わっていくとき。そういうときって感情を揺さぶられるじゃないですか。例えば後悔とか。羨望とか。届かないものに手を伸ばしてる感じとか。届かないのに届いたように錯覚してしまってる感じとか。そういう瞬間を描写したかった。

強度が必要だったから、はっきりわかるようにはしなかった

──だから失った恋がテーマになっているんですね。ワンシーンだけを切り取ったような描き方も印象的。

SKY-HI そう。ひとつの場面をバチッと切り取った歌。聴いて感じてほしいから、あえて詳しいストーリーは語らないけど。でも実際には、ものすごく細かく人物や状況や物語を設定してから詞を書きました。

──最後、この主人公は、かつての恋人を取り戻すことができたの?

SKY-HI そこは、どっちにも受け取れるように書いた。そうしないと歌として弱くなると思ったから。強度が必要だったから、はっきりわかるようにはしなかったんです。

──“君を攫って消える”というフレーズは、つまり……。

SKY-HI 主人公が“君”をさらって、どこかへ消えていく、という解釈と。それから波が“君”を主人公からさらっていく……ここでの“君”の姿っていうのは波が見せてくれたひと夏の幻だった、という解釈と。どっちにも受け取れるように書きました。

そのまま帰ろうと思ってたら……

──ミュージックビデオ(MV)もエモい映像が満載。全編でエモーションが爆発してますね。

SKY-HI 「Seaside Bound」を聴いてパーティチューンだと思う人って、結構いると思うんです。それはそれで構わないし、もちろん悪いことでは全然ないんだけど。でも作り手側の俺が、この曲に込めたエモーションは違ってて。だから、そのあたりをMVでは表現した。喪失感とか焦燥感とか無力感とかをね。

──そこらへんは終盤、海の中でラップしてるシーンなどでバッチリ伝わってきます。

SKY-HI あの場面、現場で突発的に思いついたんですよ。本当は海の中に入る予定なんてなかったんだけど、そうしたほうが、よりエモくなると思って。

──ということは着替えの下着は?

SKY-HI もちろん用意してなくて。衣装は私服に着替えればいいけど、でも下着のパンツだけは替えがないから、そのまま帰ろうと思ってたら……そしたらマネージャーが、どこかでパンツを買ってきてくれた(笑)。

そのこと自体がラッパー冥利に尽きるっていうか

──カップリングは、どこをどう切ってもヒップホップな「F-3」。リリース前からツイッターを中心に盛り上がりましたね。

SKY-HI ありがたいことに、たくさんの人が歌詞について深く考えてくれて。

──メッセージや問題提起を多く含んだリリックがインパクト抜群。

SKY-HI ダブルミーニングやトリプルミーニングも盛り込んであるから、その解釈をめぐってツイッターで議論のようなものが起こった。そのこと自体がラッパー冥利に尽きるっていうか。ありがたい。そういえば衝撃的なメッセージが送られてきたんですよ。

──どんな?

SKY-HI “感動しました! 歌詞に意味があるんですね! そんな曲、初めて聴きました!”ってやつ(笑)。

──すごい反応ですね(笑)。

SKY-HI でしょ。目からウロコが落ちた。でも誤解しないでほしいんだけど、そのメッセージを送ってきた子を否定してるわけじゃ全然ないんですよ。そういうふうに思ってる人もいるってこと。それが事実。

──そのぐらい「F-3」の歌詞は、いわゆるポップソングの詞と違っている。

SKY-HI でも、そこを狙ったというより、ただ単に自分が思ってることを書いただけだったりもするんですけど。聴いて、いろいろ考えてもらえるとうれしいですね。

★SKY-HIが一問一答に挑戦した、動画企画「5秒で答えて」はこちら!


リリース情報

2015.07.15 ON SALE
SINGLE「Seaside Bound」
avex trax

150716-YS-17101[MV ver./CD+DVD]¥1,800+税
150716-YS-17102[ライブ映像 ver./CD+DVD]¥1,800+税
150716-YS-17103[CD]¥1,000+税
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ライブ情報

SKY-HI TOUR 2015 特別追加公演
11/23(月・祝)愛知・名古屋Zepp Nagoya
11/27(金)大阪・Zepp Namba
12/11(金)東京・Zepp Tokyo
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プロフィール

スカイハイ/1986年12月12日、千葉県出身。2012年に自身主宰のコラボレーション楽曲制作企画「FLOATIN’ LAB」が話題を集め、CD化。2013年8月7日にはソロ1stシングルとなる「愛ブルーム/RULE」でメジャーデビューを果たす。

オフィシャルサイト

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