ハイレゾ配信でメジャー・デビューを果たした“丸本莉子”とは?

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丸本莉子

6月10日にハイレゾ配信でメジャー・デビューを果たしたことでも注目を集める、シンガー・ソングライターの丸本莉子。聴き手の心を解きほぐす優しい歌声で紡がれる「ココロ予報」を中心に、彼女の素性に迫る。

INTERVIEW & TEXT BY ジャガー


“歌が好き”って気持ちはどんどん強まって

──「ココロ予報」は包容感のある優しい歌声がすっと入ってくる曲ですね。

丸本莉子 ありがとうございます。この声、小さい頃はすごくコンプレックスで。お風呂でよく歌ってたんですけど、ある日父親に「自分の声を聞いてみろ」と歌声を録音させられて、「お前の声はカエルみたいな声だぞ」と(笑)。「本当だー!」って私も気づいてしまい、本当にショックで!

──身内からの何気ないひと言って傷つきますね。しかも、お父さん悪気なく言ってそうですし(笑)。

丸本 そうなんですよねえ。それでも“歌が好き”って気持ちはどんどん強まって、中学でギターに触れたことでいっそう音楽への興味も高まって。高校1年のときにバンドを組んだんですけど……私以外のメンバーはそこまで本気じゃなくて。全然練習もしないし(笑)。

──そのときすでに莉子さんは本格的に音楽活動をしようと決意されていたのですか?

丸本 今、考えてみると早い段階で“歌をうたう”ということを真剣に考えてはいました。なので、練習しないならひとりでやろうと、ギターを持って、放課後は広島のストリート・ミュージシャンが集まる原爆ドームの橋の下に行って練習しました。そこでいろんなミュージシャンに教わったり、刺激を受けつつ、高校2年生の終わり頃からソロでライブ活動をするようになって。実は、ギターを持って行ってはいけない高校だったんですけど、担任の先生が放課後までギターを預かってくれていたんですよ。

──先生にも熱意が伝わったんでしょうね。オリジナル楽曲を歌うようになったきっかけは?

丸本 既存の曲は自分の声に合わなかったのと、自分の心情を代弁する曲がなかったんですね。例えば、失恋して悲しいときにこんな曲を聴きたい! って思っても当てはまる曲がない。だったら、今抱いているこの気持ちを自分で歌おうかなって。

カエルみたいな声に生んでくれた両親に感謝です!(笑)

──バンドの話もそうですが、なかなか行動派じゃないですか?

丸本 あはは、そのときはそれが自然な流れだったんですよ(笑)。路上に立つようになり、立ち止まって聴いてくれる人がいるとすごくうれしくて。自分の気持ちを言い表すための手段でしかなかった曲作りが、“想いを届けたい”って、いつのまにか誰かのために歌いたくなったんですよね。それが今のシンガー・ソングライター、丸本莉子の下地になっていると思います。その頃から「声が特徴的だね」「その歌声が素敵だね」って言ってもらえることが徐々に増え、ようやく自分の声にも自信がついて。こんなカエルみたいな声に生んでくれた両親に感謝です!(笑)

──短所を長所へ、捉え方ひとつで変わる。つらいことがあっても、莉子さんはそれを跳ね返す明るさをお持ちだと思うんですよ。「ココロ予報」でもそういった人柄がにじみ出ているといいますか。

丸本 この曲は、広島から上京する直前に、広島のテレビ局の方から「番組の曲を作ってみないか?」とお話をいただいて作った曲で。上京して1ヵ月後ぐらいに放送作家さんと音楽プロデューサーさんにどんな歌があるのか聴かせてほしいと呼ばれて披露したんですけど、そのときは全然だめで……。「3日後に3曲作ってきて」と言われたものの、かなり悩みました。どうにか2曲は出来上がったものの、1曲はサビが完成しないまま当日を迎え、スタッフさんの前で即興でサビを歌ったのが「ココロ予報」だったんです。

いちばん苦しいときの自分自身に向けたメッセージ

──持ち味が出るという意味で、即興で生まれた自然と湧き上がってくるメロディが良かったのかもしれませんね。

丸本 そうですね。曲自体がシンプルなので、歌詞も生々しくなりました。それこそ曲を作っている間は何回もボツになって、あんなに好きだったはずの音楽をやめたいって思ってしまうほど追い詰められた時期もあり……上京後の新しい環境の変化にも馴染めずにいて。ただ、ふとこれまでの自分を振り返ったときに“私には夢がある。これまでも乗り越えてきたから大丈夫”って落ち着くことができたんですね。いちばん苦しいときの自分自身に向けたメッセージが歌詞になりました。「ココロ予報」を最初に作ってから4年経った今、こうやってメジャー・デビュー曲として改めて披露できるなんて思ってもいませんでした。

──当初から比べて、「ココロ予報」の変化した点はありますか?

丸本 いっぱいいっぱいだった自分に対して、“すごい苦しいことがあっても乗り越えることはできる”“乗り越えれば何かある”と歌っているんですけど、今度はもっと聴いてくれる人を包み込めるように、歌詞も書き直しています。個人的な表現、例えば“東京に埋もれた あたしを見ていた”といった限定した世界観から少し視野を広げることにしたんです。環境はそれぞれ違っても、何かに負けそうになることって誰でもあることだし、そこから立ち上がろうとする意志ってみんな持ってることだから、そういった点を歌いたいなと。これはライブで歌ったり、いろんな方々と出会ったり、経験を積んだ今だからこそ歌える言葉といいますか。直接隣で“大丈夫”と支えられたらいちばんいいんですけど、私はそれを音楽で表現できたらいいなと想いをこめて歌っています。

──8月19日には2nd配信シングル「やさしいうた」、さらに9月16日にミニ・アルバム『ココロ予報~雨のち晴れ~』のリリースが決定していますが、今後が待ち遠しいですね。

丸本 早く皆さんに聴いてもらいたいですね。「やさしいうた」は家族をテーマに書いた曲なんですけど、作ってみると家族だけでなく恋人、友人といった大切な人を思い浮かべながら聴くことのできる歌になりました。そして、ミニ・アルバムは……これから録るのでどうなるかわかりませんが(笑)、いい作品になるよう歌うので楽しみに待っていてほしいですね。


リリース情報

2015.07.08 ON SALE
DIGITAL SINGLE「ココロ予報」
AndRec

150708-YS-192002iTunesはこちら
レコチョクはこちら
moraはこちら

2015.08.19 ON SALE
DIGITAL SINGLE「やさしいうた」

2015.09.16 ON SALE
MINIALBUM『ココロ予報~雨のち晴れ~』


★GYAO! MUSIC LIVEにて丸本莉子のスタジオ・ライブが生配信決定!
丸本莉子 LIVE at Victor Studio 『一本勝負!!』
07/16(木)20:00〜
視聴はこちら


プロフィール

マルモトリコ/広島出身のシンガー・ソングライター。ハイレゾ先行配信を行ったメジャー・デビュー・シングル「ココロ予報」は、「VICTOR STUDIO HD-Music.」「mora」「e-onkyo music」で初日デイリーチャート第1位という新人としては異例の3冠を達成し、早くも注目を集める。一度耳にしただけで印象に残る個性的な声で歌う丸本莉子。史上初のハイレゾ配信デビューという形で2015年夏、世に送り出されることになった。

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    ジャガー

    「M-ON! MUSIC」の編集/ライター/小言を言う係。音楽フリーペーパー「music UP's(現okmusic UP's)」の編集を経て、音楽雑誌「ワッツイン」へ。前身サイト「DAILY MUSIC」 への参加をきっかけにWEBの人になりました。