ミュージシャンの課外活動連載!「みんなの映画部」活動第16回[前編]

8009_10724_M-20150630-MK-0613Base Ball Bearの小出祐介が部長となり、ミュージシャン仲間と映画を観てひたすら語り合うプライベート課外活動連載。今月は、各方面から絶賛の声が聞こえる世紀末アクション映画。小出部長は、開演前の劇場で期待が高まり過ぎてソワソワしてましたが、その感想は……。

 TEXT BY 森 直人(映画評論家/ライター)

活動第16回[前編]:『マッドマックス 怒りのデス・ロード
参加部員:小出祐介(Base Ball Bear)福岡晃子(チャットモンチー)、オカモトレイジ(OKAMOTO’S)、ノザキくん(みんなの映画友達)

もう感想もないです。以上! 終わり。劇場に来て観ろ!

──では、みんなの映画部第16回ですが……

レイジ (パンフレットを読みながら)あの女の人って、レニー・クラヴィッツの娘(ゾーイ・クラヴィッツ)なんだ! 銃に弾を装填できるエキゾチックな顔立ちの。

福岡 えーっ、マジ!?

──メインの美女軍団のひとり「トースト」役ですね。というわけで今回の映画部は、全世界に嵐を呼びまくっている『マッドマックス 怒りのデス・ロード』です!

小出 超・超・超・最高でした! それ以外ないです。

福岡 わ~(パチパチパチ)。

レイジ 映画部史上、最高の興奮を記録したのは間違いないでしょうね。

小出 なんなら、もう感想もないです。以上! 終わり。劇場に来て観ろ!

レイジ いや、ホントそうなんですよ。それ以外、もうどうしようもない。

──前回お休みだった小出部長、久しぶりの映画だったんじゃないですか?

小出 はい。ずっとレコーディングが続いていたので。

レイジ バンド部のほうが忙しかったんですね(笑)。

小出 2ヵ月オナ禁みたいなもんですからね。

レイジ 下ネタ出ました!(笑)

小出 そんな飢えた状態での『マッドマックス』でしたから、絶頂の開放感。

福岡 知らんわ!(笑)

──レイジくんはリピーターなんですよね?

レイジ はいっ、2回目です。まず公開初日にIMAXで。2回目なのでさすがに飽きたりするかなと思ったけど、1回目と全然変わらない面白さ。これ、いかにも男のための映画っぽいですけど、戦う女性キャラがすごくいいんですよ。だから女の子のお客さんもすごく惹かれると思うんですよね。シャーリーズ・セロン(ヒロインの女戦士フュリオサ)が敵に片目をやられてウィンクしてるところとかグッときました。

福岡 開演前にね、ちっちゃいチキンをみんなで買っている時に、レイジが「これ、食べる暇ないっすよ」って言ってたのは本当だった。ジュースを飲むのも忘れてた。そのぐらい、めちゃくちゃ観入っちゃった。なんかブワーッと進んじゃって、えっもう2時間経った? って感じ。

レイジ ですねぇ。信じられない。劇場を出るときもチェックしたら、みんなポップコーンがあまってて(笑)。ノザキくんなんか今日で3回目なのに、やっぱり超あまってたもんね。

ノザキ (笑)。この映画、すごいことが起きているのに編集が上手いから、キャラクターの位置関係とか、今どこで何をしているかがよくわかって、混沌としてないんですよ。だからすっきり観られるんだと思う。

福岡 確かに全部がクリアだったよね。主要キャラがみんな活躍するし、スピード感がすごいし。あと、こんなに台詞がない映画、ある? っていう(笑)。

──これこそ純粋にアクションだけで見せる“大活劇”ですね。

福岡 そう、本物の「理屈抜き」だった!

 

30年ぶりのシリーズ最新作で、最高傑作ってすごくない?

小出 いやぁ、もうマジ、感想をしゃべるのがめんどうくせぇ! みたいな気持ちです。こんなに2時間、時間を忘れるみたいな、考えることを忘れてそこに没頭するみたいなことって、なかなかないでしょ? 圧倒的なスカッと感。

レイジ 今後、このくらいの作品を作ってくれないと“ジェットコースター・ムービー”と言ってほしくない(笑)。

小出 そうだね。グワーーーーー! で、ちょっと休憩、で、グワーーーーー! で、ちょっと休憩。グワーーーーー! で、それでゴールみたいな。「行って帰るだけ」の構造。

福岡 本当だ!

小出 さらに中身は「バカじゃないの!?」の連発でしょ(笑)。爆走する車の上で、真っ赤な服の男がダブル・ネックのギターを「ウワーーー」とか弾いてて、しかも、ギターのヘッドから火を噴いてる(笑)。で、あいつ死なないで、わりと最後までずっといるし。

福岡 でっかい太鼓の人もいるし(笑)。

レイジ 俺、あの役やりたい(笑)。

小出 あいつらが出てくる度にドリフの銭湯のコント思い出してたよ、いかりや長介が何回も浴槽に投げ込まれるやつ(笑)。

──戦いという祭りを盛り上げてるだけの役目ですからね(笑)。

福岡 あのギターの人がいっぱい積んでるスピーカー、マーシャルなんだって、パンフに“現存する最後のマーシャル社製スピーカー”って書いてる。

小出 すげえな。そんな貴重品まで積んじゃって、壊しちゃって、バカじゃないの(笑)。

福岡 (パンンフレットの解説を読む)“バンジー・ジャンプ用のロープに吊された盲目ギタリスト、ドゥーフ・ウォーリアーが火炎放射器つきのダブルネックギターで、歪み切ったディストーションサウンドをお届け”。

一同 あはははは!

小出 もはや映画のパンフというより怪獣図鑑だね。こうやって思い出すとたくさん「バカじゃないの!?」ポイントがあるんだけど、観てる間はもう自分もバカになっちゃってるから「これでいい!」っていう満足感。しかこれを考えたのは70歳のおじいちゃんなんだよ? ジョージー・ミラー監督。

──発想は中学生なんだけど、作ってるのはおじいちゃん。

小出 しかも30年ぶりのシリーズ最新作で、最高傑作ってすごくない?

レイジ すごい。あり得ない。

小出 監督、その途中で『ベイブ』とか『ハッピーフィート』とかファミリー向けの映画を作ってたんだけど(笑)、今回はもう……すご過ぎてワケわかんないね。

レイジ だって、いつも鬼のようにしゃべってる部長が今日はおとなしい(笑)。映画を観る前のほうがしゃべってましたもんね。過去のシリーズのこととか。

小出 そう。観終わったら「最高だぜぇ!」ってなるのかと思ってたけど、それを通り越しちゃってアタマ真っ白になっちゃった。

 

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開演を待ちきれずソワソワしている男子ふたりの図。小出部長はおしっこをガマンしている小学生のようでした。

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文中にもあった“ちっちゃいチキン”を開演前に食べあげるレイジくん。そのスピードは、給食を早く食べ終えて遊びに行こうとする小学生のようでした。

[後編](7月1日配信予定)につづく

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