三浦大知が初の国立代々木競技場第一体育館で余すことなく見せつけたキャリアのすべて【ライブレポート】

三浦大知
DAICHI MIURA LIVE TOUR (RE)PLAY FINAL
2017年1月22日@国立代々木競技場第一体育館

今回のツアーのテーマはリプレイ=繰り返すことの大切さ。実際、ライブは可動式のキューブを活用するステージセットをはじめ、演出や構成などに、かつて自身が試みた手法がちりばめられていた。しかし、それは単なる過去の焼き直しではなく、むしろ経験を重ねて増した彼のすごみをまざまざと見せつける結果になっていたところがポイント。リプレイし続けることで過去をいかに消化し、洗練を極めたものにするか。その意味で、今回のライブは、絶えず挑戦と成長を続けてきた三浦大知のライブの集大成といえるものになっていた。

TEXT BY 猪又 孝
PHOTOGRAPHY BY 新妻和久、神谷 渚


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ステージは序盤から三浦大知の真骨頂発揮といったところ。幕開けの「Unlock」から「Look what you did」まで、6曲続けて様々なフォーメーションによるダンスを次々に展開していった。「Unlock」「I’m On Fire」では男性8名・女性4名からなる12名ものダンサーと共にシャープでダイナミックな踊りを一糸乱れぬ動きで繰り広げて観客を圧倒し、続く「Right Now」では今度は大知がひとりでステージ上を軽快に動いて会場のテンションを高めていく。

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次曲「FEVER」では、セット両端のキューブが少し内側に向き、今度は2〜4名と少数のダンサーとのコラボで焦点をグッと絞り込ませるようなパフォーマンスを展開。そして「Look what you did」では再び多くのダンサーを引き連れ、ミュージックビデオで披露したしなやかなステップをクールに刻み、しっとりしたムードを作っていく。緊張と緩和、静と動、力強さと繊細さ。大知のライブはいつもそれらのコントラストが見事だが、その持ち味をギュッと凝縮して一気に畳みかけたステージングで、観客の視線を釘付けにした。

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挨拶代わりのMCを挟んだあとは未発売の新曲「Neon Dive」へ。続いて「Daydream」「Make Us Do」と、気持ちが華やぐような相思相愛関係を歌ったラブソングを披露すると、その後、舞台はシリアスな雰囲気に急転。女性ダンサーとのペアダンスで大切な女性を失う男性の心境を表現し、“失恋コーナー”と称されたブロックへ突入していった。

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「Delete My Memories」から「The Answer」までの歌詞は、断ち切れぬ思いに苛まれながらも少しずつ光を見出し始める男の心情に重なる物語となっており、それを椅子を用いたアクティングやピアノの弾き語り(「4am」の後半と「The Answer」)でドラマチックにパフォーマンス。このブロックは、MCを一切排除してライブ全体をひとつの物語のように構築し観客の度肝を抜いた約4年前の横浜アリーナ公演を発展させた、三浦大知の演劇型ステージングのリプレイといえるだろう。

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その後は、歌い出しのサビをほぼアカペラで歌唱して場内を沸かせた「Two Hearts」と「ふれあうだけで」のバラード連続披露で会場に温かい歌声をデリバリー。会場いっぱいに広がった柔らかな空気を、今度は無音ダンスから始まった「Black Hole」で緊迫した空気に変え、そこから「Half of You」「Illusion Show」と続くメドレーになだれ込んでいく。花道やサブステージも駆使してパフォーマンスされたそのメドレーではハンドライトやマジックショー的な仕掛けなど、過去の演出を敢えてそのままリプレイ。想い出を蘇らせると同時に、過去と現在を鮮やかに繋いでみせた。

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「ずっと繰り返して何度も積み重ねてくると、三浦大知の音楽の輪がどんどん広がっていく。そうしてリプレイして積み重ねていけるのは本当に皆さんの力があってこそ」と会場を埋めたファンに感謝を伝えたのち披露されたのは、今回のツアーのテーマ曲ともいえる「(RE)PLAY」。この曲ではブレイキン、ロッキン、ポッピンのダンサーをスペシャルゲストに迎え、話題を呼んだミュージックビデオの世界を再現。

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ダンサーがムーヴを繰り出すたびにどよめきが起こり、激ヤバのパフォーマンスに会場の熱気がぐんぐん高まっていく。その勢いのまま「仮面ライダーエグゼイド」の主題歌「EXCITE」に突入すると、中盤で敵キャラのバグスターがステージに乱入。

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そこで大知が「俺たちの大事な代々木のステージに何しに来た! こんなとき、こんなとき、あいつがいてくれたら……!」と叫ぶと、サブステージの中央からなんとエグゼイドがポップアップして登場。場内がわれんばかりの大歓声に包まれた。

ダンス界のヒーロー、子供たちのヒーローに続き、“三浦大知のヒーロー”という紹介から登場したのはこの日のサプライズゲスト、KREVA。ふたりは息の合ったコンビネーションで、先行のホールツアーの演目にはなかった「全速力」「Your Love」をパフォーマンスし、大舞台に華を添えた。

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その後、ライブはラストスパートへ。「Touch Me」「GO FOR IT」「Turn Off The Light」と躍動美溢れるナンバーを畳みかけ、会場のボルテージを高めていく。そうしてピークに達した興奮をシュッと一極集中させるように、スリリングなアカペラダンスから「Cry & Fight」に突入。12名のダンサーはキレキレのパフォーマンスを繰り出し、大知も喉を嗄らすほどの熱唱。圧巻のステージで本編は幕を閉じた。

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アンコールでは3月22日にニューアルバムを発表することを告げ、そこに収録予定という新曲「Hang In There」を披露。ラストは「music」でハッピーな空気が場内いっぱいに広がり、初の代々木体育館公演はフィナーレを迎えた。

全体を通して強く感じたのは、すべての演目が奥深くアーティスティックでありながら強烈に観る者の目を引きつけるエンターテインメントであったこと。“観せる”と“魅せる”、その両方の要素を完全に掌握した三浦大知の比類なきパフォーマンスをまたすぐにでもリプレイしたい。

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SETLIST

01.Unlock
02.I’m On Fire
03.Right Now
04.FEVER
05.Look what you did
06.Neon Dive
07.Daydream
08.Make Us Do
09.Delete My Memories
10.4am
11.The Answer
12.Two Hearts
13.ふれあうだけで ~Always with you~
14.(RE)PLAYメドレー[Bkack Hole、Harf of You、Illusion Show]
15.(RE)PLAY
16.EXCITE
17.全速力
18.Your Love
19.Touch Me
20.GO FOR IT
21.Turn Off The Light
22.Cry & Fight
[ENCORE]
01.Hang In There ※未発表曲
02.music


リリース情報

2017.03.22 ON SALE
ALBUM『HIT』
SONIC GROOVE

2017.03.22 ON SALE
Blu-ray「DAICHI MIURA LIVE TOUR 2016 (RE)PLAY」
SONIC GROOVE

 

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